ソーシャルネットワークとネットストーキング

ソーシャルネットワークにおいては他人と常に繋がっていたい各人を突き動かす。
そこで、あなたに接続されたノードの中に悪意ある人が紛れ込んで、あなたの情報を収集しようとしたとしよう。彼の言葉が自分に届かないように設定することは昨今のサービスでは容易だ。だが、彼の視線まですべて塞いでしまうことは難しい。


仮にあなたが彼をネットワークから切り離したとしても、彼は別のアカウントであなたを観察することができる。悪意を込めてかかわってこない限り、スタンドアローンの一員として、彼はあなたを監視し続けるだろう。


仮にあなた自身がそのソーシャルネットで利用していたアバターを切り捨て、別のアバターでソーシャルネットに再接続したとしよう。しかし彼は、旧来のあなたの人間関係そのものを監視できる。あなたがそのネットワークに再接続しようとすると、似た人間関係のアバターを観察することで、結局新しいアバターを突きとめるができてしまう。


自分の友達が誰を友達と感じているかを可視化する仕組みは、ソーシャルネットにおいて人間関係を広げていくための一つの要になっている。しかし、このソーシャルネットの長所が、悪意あるものに遭遇したときのプレイヤーの行動を、やや制限してしまうこともある。